ハイコンセプト 「新しいこと」を考えだす人の時代 ダニエル・H・ピンク、大前研一
要旨
新しい時代を動かしていく力は、これまでとは違った新しい思考やアプロ―チであり、そこで重要になるのが「ハイ・コンセプト」「ハイタッチ」である。
「ハイ・コンセプト」とは、パターンやチャンスを見出す能力、芸術面で感情に訴える美を生み出す能力、一見ばらばらな概念を組み合わせて何か新しい構想や概念を生み出す能力、などだ。
「ハイタッチ」とは、他人と共感する能力、人間関係の機敏を感じ取る能力、自らに喜びを見出し、また、他の人々が喜びを見つける手助けをする能力、そしてごく日常的な出来事についてもその目的や意義を追求する能力などである。p28.29
情報化社会(第三の波)後に来る「新しい大きなうねり」(第四の波)とそれに対処する生き方を示す警世の書として大きな話題を呼んだダニエル・H・ピンクの著書。
‐この仕事は、他の国ならもっと安くやれるだろうか?
‐この仕事は、コンピューターならもっと速くやれるだろうか?
‐自分が提供しているものは、豊かな時代の非物質的超越した欲望を満足させられるだろうか?
この3つの質問を、未来の成功者と脱落者を分ける指標としています。
著書に挙げられている6つの能力は、本来、人間に備わった資質であり、誰もが持っているとされています。
時代の流れを意識し、磨きかけていかなくてはなりません。
感想
次の時代に活躍できる人材とはどのような存在なのだろうか?という観点で読みました。
著者は、次の時代に求められるセンスとして、「デザイン」「物語」「生きがい」など、6つのセンスを挙げており、論拠もしっかりしているため、腹落ちさせることが出来ました。
一方、個人レベルでキャリア形成に役立てるためには、自分の理想の姿、特徴を活かせるセンスを考え、徹底的に磨くことも大切になるのではないだろうか。